小説
□一 歩
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財前「朝比奈ぁー!上だ!上を見ろ!」
ベンチから立ち上がり叫んだ。
しかし要から見れば
財前「………!!!」
なんか言ってる。
くらいにしか聞こえなかった。
要が財前の方を見た時、要の視界にボールはなかった。
高く舞い上がったボールはゴールへと向かっていた。
それに連なり城西の生徒達が歓声を高めていったのだから財前の声が聞こえるはずがなかった。
太陽はボールがゴールに向かってるのに要がまったく気付いていないことに気付いた。
太陽「要ぇ上だぁ!!」
要が上を見た時、すでにボールは凄いスピードで下降していた。
要「!!!」
ダンッ!!
ボールが地面にあたり、バウンドした。
要「うぉああぁぁぁ!!」
要があきらめずにボールに飛び付く
パサッ
ボールはゴールラインをわり、ネットに突き刺さった。
1-2
会場は半分盛り上がり、半分は静まりかっていた。
陵桜の選手たちは愕然とした。
柚樹「はやくボールもってこい!」
残り時間はわずか。
ボールを中央にセットし、早急にキックオフを開始した。
一秒ですら惜しいこの時間で必死に闘う選手たち。
財前「……この勝負、俺達の…負けだ。」
ピッピッピーー!!
財前がそうつぶやくと
試合終了のホイッスルがなり響いた。
それは陵桜のインターハイ終了の合図でもあった。
陵桜
インターハイ ベスト4 で敗退