小説

□終 了
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太陽、京介、柚樹を欠いた部員全員が部室に集合した



集合の理由はもちろんあのこと



部屋には三年生のすすりなきの音が響いた


飲酒をした一年生3人はいたたまれない気持ちでいっぱいだった


いくら懺悔の念をもってしても陵桜に全国大会出場権が戻ってくることはない


とんでもない空気の中、最初に口を開いたのは二年生のメグだった



メグ「お前ら自分で何やったかわかってんのか!」


メグの叫び声に言い返せるわけがなかった

メグは正座している一年生の胸ぐらを掴み強引に立たせた

その瞳には涙が、手には握りしめた拳が

殴ってしまってはメグのことでも問題になってしまう


メグを守るためにキャプテンとしてダイゴがメグをおさえた


ダイゴ「やめろ…メグ」



メグ「俺はあんたらと全国に行きたかったんだ!あんたらだってあんなに行きたがってたじゃねぇか!なんでそんな冷静でいられるんだ!」



ダイゴをはじめ三年生は冷静なわけがなかった
ただこいつらをボコボコにしたところで全国にいけるわけじゃない

より傷口が広がるだけだと考え、大人の対応をした

普段先輩に対して敬語を使わないことはないメグはこの時ばかりは自分の感情を抑えることができなかった



ダイゴ「行きたかったよ。でももう結果は変わらない」


メグ「くそっ!!」


メグはつかんでいた手を勢いよく離した


そんなことしても無駄なのはわかってる


でもこの気持ちはどうしたらいいんだ



メグ「俺は一生お前たちをゆるさない」


先輩たちがどれだけ全国を楽しみにしてたかは痛いほどしっている

そして自分も楽しみにしていた

まだ先輩とサッカーがしたかった


だけど負けたわけでもなく終わり


メグはいてもたってもいられず部室をあとにした

それ以上その場にいたら殴り殺してしまいそうだったから
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