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□きみをよぶ
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「なまえ先輩 もう一本」
「無理ーーっ!!終了!勘弁して下さい!!さいならっ」
「あ、逃げられた」
<25戦もやれば充分だろう。なまえはよくつき合ってくれたと思う>
…安請け合いするんじゃなかった!
あれから遊真と何回戦やったの!?
はじめの10回が終わって、えーと、またやって、さすがに疲れたからやめようって言ったのに、あと5回?わたしが遊真の可愛さに弱いことを瞬時に見抜いておねだりしてきて、恐ろしい子…!
とにっかく!疲れた!!
リビング戻ったけどもう誰もいないし!!
と、思ったら玄関の方からレイジくんがあらわれた。
「なまえ?やっと来たのか」
「レイジくん!!久しぶり!!やっと?」
「迅から3日前に戻ったと聞いてたからな」
3日間眠り続けて、組長(城戸さん)に任務に放り出されて今にいたることを話すと、眠りすぎだ、と最もなつっこみをされました。ええ。
「他のやつらは?修や遊真には会ったのか?」
キッチンでなにやらしていたレイジくんは、コーヒーとあったかい牛乳(なにこれいい香り)を持って出てきた。
ソファにだらけるわたしの斜め前に座る。ホットミルクはほんのり甘い。はちみつを垂らしてくれたらしい。
「会ったよ。さっきまで遊真とは模擬戦してた」
「めずらしいな。遊真はどうだ」
「強かった!さすが戦い慣れてたし、とんだ小悪魔だった!」
レイジくんには、遊真から直接生い立ちやレプリカ殿のことは聞いてることを伝えておいた。その方が話がスムーズにいくよね。
「レイジくんはどう?また弟子をとったんでしょ?」
「雨取か。鍛えていけば、エースになれる資質がある」
「レイジくんがいうなら相当だね。わたしもちかちゃんに会いたいな〜!栞いわく、遊真と同じくちゃいちーで可愛らしいってことだから楽しみだなぁ〜!!」
「…雨取には注意するよう伝えておく」
なんということでしょう!変態を見る目ですよ、このゴリマッチョ!
しかしまあ、ゴリマッチョとか思ったけど、レイジくんは2年会わない間に本当に大きくなったなぁ。1年でひとまわり。2年でふたまわりってとこ??
桐絵やきょん介に会うのも楽しみだなぁ!
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