小説部屋

□永遠の命〜戦いの真実の章〜
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プロローグ

深い深い森の中に一人の人間がいた

目的はただひとつ

愛する者のいるあの世へ行くため

木にロープをしっかりとくくりつけ

そこに自らの首を入れ

台を・・・・・蹴り倒した

ロープがギシギシと揺れる

最初はもがいていた人間も次第に力が入らなくなり

そして・・・・動きが停止した

・・・・・・・

「おや、これはこれは・・・・『生きた』魂がやってくるとは珍しいな」

気がつくと何もないただ闇のような空間にいた

「君の場合は、愛する者に先立たれて生きる気力をなくし・・というところでしょうかね」

何もなかったはずの目の前からいつの間にか

周りの闇より暗い黒のローブを羽織った人影が現れていた

『・・・・・・・・』

沈黙する中を黒のローブの人影が淡々と語った

「愛する者との別れはいつか必ず訪れる
それは生命を持つ生物である以上絶対に避けることは出来ない
出会いは別れの始まりであり・・・・・別れも出会いの始まりなのだ」

人間はしばし圧倒されて反応することが出来なかった、だが・・・・

「君は・・・・どのようになりたいのかな?」

この言葉を受け、人間は反応した

『○△○○□!』

ローブの人影はそれを聞いて

「蘇らせる事は神であろうともタブーだ・・・・・例外を除いてね
私が絶対に約束できることは今生以降・・・・来世からの話になるのだが
どんなに転生しようと君の愛する者と必ず廻り合え結ばれるということだけだ如何かな?」

これを聞いた人間は喜んだ

「だが、条件がある」

人間は落ち着いてからその条件を聞いた

「条件は私と契約して今生は私の為に動いて貰いたい。どうかな?」

人間はその条件を聞いて、愛する者のためにも契約すると言った

「では、契約の儀を行なう」

ボゥ!と周りに青白い炎が出現した

「我が名は死神、これより汝は我が使いとなる契約を執り行う

我と共にあることを誓えるか?」

『誓います』

青白い炎が一点に収束して肥大し、やがて球体に変わり

大きかった球体も徐々に小さく圧縮されていく

そしてその球体は小さくなり死神の細く白い手の上に落ちた

「汝との契約の証・約束の魔石です。お受け取りなさい」

死神はその魔石を人間に渡した

「それを持ってすれば、魔法が使えるようになります。どのような魔法を使うかは自身で決めなさい
がんばって私の為に働いてください」
そういい残して死神は姿を消した

・・・・・・・・

「・・・・・ん」

人間が目を覚ますとそこはついさっきまでいた森の木の下だった

ロープは何か鋭利な刃物で切られたようになっていた。

そして、人間の手には青い石のような物を手に握っていた

こうして・・・・人間は死神の下僕となった
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