それいけSSS

多分ゲン孫
◆no title 


パッと散るなんて可愛い表現じゃ無い。
ドロリと、まるで蝋が溶けるように僕の翼は無くなった。
目指した天は遠離り、奈落の底へ真っ逆さま。
遂に翼の消失となれば僕は天の使いでも悪魔の端くれでもいられない。
これからは何になるんだろうか。

神様、神様。
一度でいいから貴方に会ってみたかった。
さようなら。


堕ち逝く僕の腕を見知った誰かが掴んだような気がした。




「…夢、ですし?」



僕の腕を掴んだのは、いつも口喧しく僕へ忠告していた奴だった。


「轟鬼ゲンマ…遂に夢にまで出て来たですし…!?」



2015/05/23(Sat) 14:06

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