■愛の果て■

□酔うのは構わない
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私は気分が重くなると、よくバーへと足を運んでいる。

ウイスキーで、ゆっくりと酔いを回すのが私は好きなのだ。

「大佐?」
後ろからの声に反射的に振り返る。
「ああ、リザか」
姿を認めた彼女に隣の席を勧める。
彼女は躊躇しながらも隣に身を置いた。
「君がバーにいるとは珍しい。あまり呑めないんだろう?」
「軽〜くなら、呑めます」

その軽〜くに私は散々な目に合ったんだが、と言う文句は飲み込む。
「ウイスキーがお好きなんですか?」
「ああ、味わい深くてね」
ワインやビールも悪く無いが、一人で呑む時はウイスキーに限る。

注目を聞きに来たマスターに彼女は「何時もの」と答えた。

酒に弱い彼女がバーの常連なんて、何だか可笑しい。
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