■愛の果て U■
□偶然の語り合い
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「あっ」
「おや」
兄さんを待っていたら、予期せぬ再会。
お店が立ち並ぶ街路で、必要な物を買いに一走りした兄さんを、綺麗な看板のある広場で待っていることにした僕。
そこに、マスタング大佐がやって来たんだ。
「なんて奇遇だろうね。元気かい?」
「あっ…はい。おかげさまで。まさか、大佐に会えるなんて思いませんでした」
そういう僕に大佐は苦笑する。
その時の顔は、なんだか子供みたいだなって、思うんだ。
「あれ中尉は一緒じゃないんですか?」
「うん中尉はね…今は風邪で養生だ。これから見舞いに行く」
あっ…サボってた訳じゃないんだなぁ。