■愛の果て■

□写真
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「えっ……嘘っ」
私は口元を緩ませながら見せびらかすようにその写真を晒した。

写真の中では、寝ている私の頬にキスしている。
みるみるうちに、顔が真っ赤になる彼女に私はからかうように言ってやる。
「これは、起きてる時にやるものじゃないかね?」
「いやっ、だからそれは……」

ぐいっ!

「きゃっ……」
机の前にいた彼女を強引に抱き上げ、私の膝の上に乗せる。
言うまでもなく、彼女はじたばた暴れた。
「何の真似ですかっ、大佐!離して下さいっ!」
「ん〜、お返し。この写真の」
「えっ……」
不思議そうに見つめ返す彼女に構わず唇を重ねた。
驚いたのか動きが止まる彼女をしっかり抱いてキスを続ける。

やがて、唇を解放してやると彼女から大きな吐息が漏れた。
「仕返し……された気分です……」
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