ARMORED PANIC ON STAGE
□PHASE-02
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屋上へ行くといつものようにリーウェンとロウがいるが、心なしかリーウェンはぐったりしている。
「こいつ弁当忘れたんだとよ」
ロウは本当に楽しそうに話をしていた。
「パン買ってきたらよろしいのでは…」
「さっき8個もパン食ったっすよ…。腹減ったー」
床に寝転び、唸り声を上げる。
「おー。そういえば自己紹介がまだだったな。数学担当のロウだ。であっちの奴がリーウェン。所謂不良生徒だ」
「わーるかったな…」
未だぐったりしているリーウェン。それに一同は苦笑いで返すしかなかった。
が、霞が何かを見つけたようにリーウェンに話しかける。
「あれエマさんじゃありません?」
「あ゛?姉貴?」
ゆっくりと起き上がり校門を見た瞬間――。
石のように固くなる。
「あれ?エマさんの隣に誰かいます…」
それに興味をもったのか全員が校門を見始める。
エマが屋上に目をやると、まるで獲物を見つけたようにキラリと目を光らせ隣にいる少女に何か話しかける。
少女も屋上を見るや否や、小走りに校内に入っていく。
「……誰ですか?リーさん」
「シラナイヨ」
「知ってるような口振りだな」
「DAKARA SIRANAIYO」
「スクープの予感なのですよ…」
そうこうしている内に屋上のドアが開かれる。
ビクッとリーウェンがいち早く反応しドアを見る。
そこには――。
ネコミミにメイド服という解る人には解る。『萌』が詰まった格好をしているプリムラがいた。
「見つけた…」
再び小走りになりそのままリーウェンに抱きついた。
「ああああああああああああああああ!」
霞の叫び声、シャッターの音。
そんななか、ネリネだけがプリムラに寄っていく。
プリムラがネリネの方を見ると一度離れた。
「――?」
「リムちゃん…よかった」
今度はネリネがプリムラを抱きしめたのだった。
†‡†‡†‡†‡†‡†
「つまり、ネリネの家族なのか」
「はい…」
ネリネから話を聞いた。一同はプリムラを見る。プリムラといえば
「…あーん」
「自分で食う…」
「…あーん」
「いやだから…」
「…あーん」
「……」
リーウェンとご飯を食べている、いや食べさせていると言ったほうが正しい表現だろう。
「困りましたね…。まだ着せてない服が沢山あるのに」
「これ以上着せんでいいわ!」