今日こそはもう限界。
「ちょっと来てよ。」
女の子に囲まれヘラヘラと笑っている彼の腕を引き階段を登って屋上へ向かう。
その間彼はずっと私に話しかけてきたけど、私はそれを無視し続けた。
「あのねぇ!!」
屋上についた瞬間扉をバタンと閉め口を開く。
「なんでいつもいつも他の子の前でヘラヘラわらってんのよっ!!」
「ヘラヘラ‥って‥」
「ヘラヘラじゃないのっ!!」
自分でもビックリする程大きな声だ。
「少し顔立ちがいい事に‥何人も女の子抱いて‥!!」
その原因はこれ。先程ガナッシュから聞いた事だ。
何人だか知らないが話かけては家に連れ帰るんだそうだ。
これに怒りが最高潮にまで達し今こうして彼を引きずってきたのだ。
「ちょっまて!顔立ちはともかく。お前以外の女抱いたことねぇ!!」
真剣な顔でいうそういうカシス。
でもだって
「ガナッシュは嘘つかないよ」
「はぁ?!」
「これはガナッシュから聞いたのよ!!」
そうだ彼は絶対嘘は言わない人だから。
きっとこれは事実なのだ。
「おっさんから聞いたってか。そりゃなんつー嘘を‥。」