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□重症
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※過去拍手文※
暖かい昼下がり,応接室のソファーに寝ころがり,昼寝でもしようかと雲雀が思っていたとき。
ケータイが鳴った。
表示を見ると想像してた通りの名前。
「……ディーノ」
電話に出る。
「恭弥?」
……3日ぶりの彼の声。
たった3日のはずなのに。
何故か懐かしく感じる。
「何?」
「いや,恭弥さみしがってんじゃねーかなぁって」
「……バカじゃないの?」
「あっ,ひでぇ」
言いながらクスクス笑っている。
きっと彼は僕の本心に気付いているのだろう。
「………で?他に用は?」
「あー……そだ,俺明後日そっち行けるから」
「……そう。」
だから明後日,そこで待ってろよ!!
そう言ってディーノは電話を切った。
「……寝よ」
雲雀はケータイを手にしたまま眠りについた。
2日後。
仕事も終わり,日も傾き校内にいるのはおそらく雲雀一人。
普段ならもうとっくに帰路についている時間だが,雲雀はディーノの「待ってろ」という言葉を律儀に守っていた。
「僕に命令しておいて……遅いよ」
窓の外を見ながら呟く。
「……あ」
校門の前で止まった高そうな(実際高いが)車。
その車から出てきた金髪は,紛れもなくあの人。
その証拠にそこからこっちに向かって手を振っているのが見える。
満面の笑みで。
「フッ……バカなかお」
その約30秒後。
物凄い音が響き,応接室の扉が開いた。
「ちょっと,もう少しましな開け方出来ないの」
雲雀はディーノを睨み付けながら言うが,ディーノは気にしない風に笑って雲雀を引き寄せる。
「早く会いたくてさ。」
そう言いながら雲雀の唇に軽いキスを落とす。
「っ……せめてドア,閉めてからにしなよ」
「……そうだな」
ディーノは右手でドアを閉める。
左手は雲雀の背中に回したままだ。
「……ん」
そして今度は深いキスをする。
逃げる雲雀の舌を絡めとると雲雀から甘い吐息が洩れる。
「ふ……んんっ……//」
ちゅ……と音を立てて唇を離すと雲雀は力なくディーノをこずいた。
「……ってぇ」
「がっつきすぎ。ここ学校だって分かってる?」
雲雀は冷たく言い放つが,ディーノはただ笑っている。
「……何笑ってんの。ムカつくんだけど」
そう言いながら睨んでくる顔にも"可愛い"と思ってしまうディーノ。
「……重症だな」
「何が」
「別に,なんでもない」
そう言って雲雀を抱き締めるのだった。
―――――――――――
なんとなくディノヒバ書きたくなった。
ただそれだけ。
そしていつも以上の駄文っぷり。
読んでくださりありがとうございました。
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