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□貴方となら
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「僕より……あなたの方が綺麗だと思う。」
「っ、恭、弥!?」
僕が呟いた言葉に真っ赤になるディーノ。
「……何でそんな赤くなるんだよっ!貴方なら言われ慣れてるでしょ」
……そんな赤くなられるとこっちが恥ずかしいんだけど。
「や………そりゃあ言われ慣れてるっちゃあ慣れてるかもだけど!!……だって恭弥だし……」
「……意味分かんない」
言われ慣れてるんだったら誰に言われたって同じだろう。
そう思ったのだけれど。
「……恭弥滅多にそういうこと言わねーから」
滅多にって……。
ディーノが言い過ぎなのだと思うのは僕の思い違いだろうか。
「………好き」
「……恭弥?」
「言って欲しいんでしょ?」
僕が挑戦的にディーノを見ると。
ディーノは驚きの色を見せつつも微笑んだ。
……あぁ、やっぱり綺麗、だ。
そう思い、気づいた時には、ディーノの顔は目の前だった。
「………っ!!なに………っ」
僕が後ろへ一歩下がるより前に。
ディーノの唇と僕の唇がほんの少しの間、重なった。
「………っ、ちょっと!!ここ外なんだけどっ」
小声で抗議しても、ディーノは悪びれる風もなく。
「誘ったのは恭弥だろ?」
そう言って、やっぱり綺麗な笑顔を僕に向けるんだ。
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あとがき。
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