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□永遠の誓約
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「わぁ……!!」

そこに写っているのは幼い頃のキラ。

笑っている写真から泣いている写真まで様々な物があり、そして、そのほとんどに隣にアスランがいる。

「すごい、こんなのいつとってたの?」

写真の半分程はカメラ目線でないもの。

「さぁな。とったのは母上だと思うが」

「……へぇ。なつかしー」

再び写真に瞳を戻すキラ。

無意識であろうが、目は細められ、口元には柔らかな笑みが浮かべられている。

その様子を見ていたラクスはひょっこりと横から写真を覗き込んだ。

「あらあら、昔っからアスランはキラべったりだったんですわね」

「そうだよー。寝るときも一緒じゃないとダメだったんだよね」

「はぁ!?それはお前だろ?毎日のように『アスラン今日泊まってって?』って半べそかきながら言ってきて」

「そんなこと言ってない、し………ってうわ、なにこれ?!」

「?」

話しながらも写真を一枚一枚見ていたキラが声をあげる。

その写真を見たらラクスは途端、思わず笑ってしまった。

「あら、キラっ……本当可愛らしいですわっ……ふふっ」

「どの写真だ?……って、こんなのあったか?!」

そこにあるのは、ふわりとしたドレスを着たキラと、タキシードにも似た服を着たアスラン。

しかも、アスランがキラの頬にキスをしていると言うもの。

「うわぁぁ、ちょっと見ないでよラクス!!」

「……懐かしいな。確かその日はキラが『僕、大人になったらアスランのお嫁さんになってあげる!!』って言って……面白がった母上たちがどこからそんなものを……」

「アスランも思い出さなくていいし、それに僕『大人になったらアスランをお嫁さんにしてあげる』って言ったんだよ!?なのに母さんたちが……」

こうだった、いや違う、そんな言い争いをする二人を傍目にラクスはキラの手元にある写真を見る。

……真実はどうあれ、写真の中の二人が幸せそうな顔をしていることは確かで。

幼い頃から二人は相思相愛だったのだと、それを表すにはうってつけのものだった。

「あーもー。恥ずかしい!!なにこんなとことってんだよアスランのお母さんは……!!」

一通り悪態をついてやっと次の写真へ移る。

そのあとは特に何てことのない写真が続いた。

そして最後の一枚。

キラは、思わず息を飲んだ。



トリィを握りしめうっすらと涙を浮かべるキラ。

少し困ったような笑顔を溢すアスラン。

そして二人を囲むピンク色の桜。



……これが。

これが、いつかキラが溢していた昔のお別れなのだろう、そうラクスは思った。
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