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今日は友達の嘉音くんと悟史くんが嫦娥町に来ている。

飛行機(嘉音くんは+船)を長時間乗って来ていた割に疲れた様子は見えない。

二人の手荷物は、明らかに泊まりをするようなそれで。

僕は気になって首を傾げ、問いかけた。

「二人とも、どこに泊まるつもりなの?」

そうすると今度は逆に二人が不思議そうな顔をした。

「博士(くん)の家じゃダメ(ですか)?」

「君達が何を言っているのか僕には分からないよ」

何でさも当然のようにそんな事を言えるのだろう。

せめて事前に確認とるとかさぁ……。

悟史くんが常識離れしているのは前に会った時に分かっていたけれど、嘉音くんも何かが欠落しているかもしれない。

あんな大きいお屋敷の使用人をしているからだろうか。

やっとミツとか関係なしに仲良くなれる男友達出来たと思ったんだけどなぁ……。

どうして僕の友人はどっか変な人が多いんだろ。

「類は友を……ってやつですよね」

「うん。何で嘉音くんは僕の心を読んでいるのかな」

本当に侮れない友達だ。

「で?泊まっていいの?」

「あぁうん……。ってかホテル代とかないんでしょ」

「もちろん」

にっこり、爽やかな笑みを浮かべる悟史くん。

言っている事はアレだけど、元々の顔立ちが綺麗なせいで、うっかり見とれそうになった。

「フwラwグwですね!!」

「……誰?」

「かなめさん!?」

いつの間にそこにいたのか、僕の後ろに立っていたかなめさん。

「こんばんは、ハカセくん♪」

そして嘉音くん達の方を向き、ゆるく結んだ三つ編みを揺らしながらはじめましてと挨拶をする。

「何でここにいるの?」

そう聞けば、かなめさんはフッと笑って、よくぞ聞いてくれましたとばかりに胸を張った。

「クラスメイトの仲いい男子が知らない黒髪と金髪の美少年に囲まれてたら気になるのは当然です。しかも何か妖しい雰囲気!!腐女子としてしっかり反応しちゃってですねー」

「……………」

それはそれは楽しそうな笑顔でそう言ったかなめさんに思わず三人で黙り込む。

きっと今僕達は同じような顔をしていることだろう。

ていうかこれは何?

ツッコめばいいの?

どこからツッコめばいいの?
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