むくむく
□今はただ静かに眠れ
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シュバッ キィーン
暗い暗い森の中
響くのは金属音と鞭の音
舞うのは二匹の獣
「…っと!危ねぇ…ッ」
自分の手足のように鞭を操る男と
「……ッ!」
突風のようにトンファーを振るう男
何度もぶつかっては跳ね返る
二人の顔には笑みが浮かんでいた
--*--*--*--*--*--
「ふぅ〜…見ない間に強くなったな、恭弥」
草の上で寝転がりながらディーノが言った
「僕はもう帰るからね」
「えぇ〜、置き去りかよ…」
「スケジュールが詰まってるんだ」
そう言って雲雀は帰ってしまった
久々の再会だと言うのに戦いの相手だけで終わりだなんて…
どこか楽しそうな雲雀の背中を見上げながらディーノは溜め息をこぼした