むくむく


□猫と兎
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「はぁ…はぁ…っ…」
「大丈夫、骸?
ほら、ここ掴まりなよ」
「…っ…無理です…」
「これぐらいで終わられちゃ困るんだけど」
「……もう…出ますっ……」


バシャ……


そう言って骸は風呂をフラフラと出ていってしまった

僕らは別にやましいことをしていたわけじゃない
ただどれだけお風呂に浸かっていられるかという勝負をしていただけだ


骸は30分ぐらい頑張っていたもののお湯の熱さと僕の言葉攻め(女の子みたいだよねとか)で限界を迎えたらしい
脱衣所で倒られるのも困るので僕も風呂を出た



脱衣所に行くと骸はバスタオルを被り座って壁に寄り掛かっていた
もちろん裸で

10年後の僕なら理性がひき千切られて襲っているところだが、今の僕は骸と身体の関係までは持っていない

だから僕は骸を見下ろして鼻で笑っただけだ


「立てるかい?」

親切に尋ねてあげると骸は頭を弱々しく振った

やり過ぎたか、なんていう反省は一切せず僕はバスタオルを腰に巻いて水を取りに行った
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