むくむく
□IN THE NIGHT
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何かが頬を掠めた気がした
と思ったのは数瞬後
逃げろという信号を感じたのは数秒後
｢…え、ちょっと…
これって酷くないです…かっ!?｣
何が気に食わなかったのか
雲雀のトンファーが少年を襲ってきたのである
見慣れない場所を少年は必死に駆けるが何処に何があるのかわからない
気がついたら行き止まり、なんてベタ過ぎですって!!
｢ものの怪に悪戯される前に仕留めておこうと思ってね｣
｢魔法使い｣だと訂正したかったがそれどころではない
ドラキュラが…いや鬼だ!鬼に殺られる……!!
ジリジリと近寄ってくる雲雀に少年は目を瞑って攻撃に備えた
………
｢ハァ…つまらないよ、骸｣
雲雀は殺気を消すと持ってたトンファーをカランと床に落とした
｢クフフ、でしょうね｣
追い詰められていた少年、骸も顔に出てた怯えをまるでなかったかのように取り去った