きねんれんさい
□残り2日
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『団長〜、起床時間です7時です。』
「・・・・・・・」
『起きてください。』
「・・・・・・・」
『起きろっつってんだろーがよォォォッ!!!』
「・・・・・・・」
『もういいです、あたしだけ任務してきますから団長は永遠にそこで眠り続けててくださいね!』
「・・・・・・」
ち、ちくしょおおお!!!
こんな必死に起こしてるのになんで起きてくれないんだ!
もういいっ、本当にあたしだけで任務するから!
あたしだけの手柄にしてあたしだけ報酬貰うから!
あたしは朝から不機嫌状態で部屋を出て行った。
「犯行予告に書いてあった時刻はあと5分後です、どうかどうか!私の国の宝を護ってくださいまし!」
『はあ・・・、まあ了解っす。』
深々と頭を下げる執事に戸惑う。
なんか、なんというか・・・、演技?って感じ。
あたしは頑丈なケースに入ってる宝の前で突っ立っていた。
犯人がいつどこから侵入してもいいように宝の一番近くにいる。
護衛なんぞ今まで数えられないほどこなしてきたからなんかかなり余裕だ。
20分が経過した。
犯人が出てくるどころか騒ぎすらない。
静かに時は刻々と過ぎてゆく。
つまらない。
非常につまらない。
とりあえず傘を握ったまま床に胡坐をかいた。
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