あたしの団長サマ!
□あたしの事件5
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ただ、暗い闇が続き、感覚が奪われてゆく。
それでも戦え、
己の命を護るため。
己の船を護るため。
己の大将を護るため。
『おいてめーら、なんで副団長がいるか知ってるか?』
唇を少し噛んで集中力を高める。
『団長サマがいないとき、その代わりになるためなんだよ。』
じりっと靴を鳴らして距離をとる。
『団長より下の実力じゃ、代わりなんか務まらないだろ?』
張りつめた空気。
『団長がいない今、』
ニヤリと唇で弧を描く。
『あたしが第七師団団長サマだァ!』
緊張感がぞくぞくする。
血の、戦場のにおいが理性を確実に破壊してゆく。
・・・あたしは根っからの夜兎かもしれない。
「殺れ!」
「おお!!!」
床を蹴り上げ、空中に舞う。
ドガァァアァンッ!!!
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