きねんれんさい

□4.騒がしい廊下で
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最近は部活に所属している人と同じくらいの時間に登校している。
薔薇の水やりのためだ。

今まで読書していた時間の半分が水やりに取られてしまうため読書の時間が減ってしまったのが嫌なためこんな早くから登校している。

神楽ちゃんにそのことを報告したら

「・・・真面目アルな」

って睨まれた。


だけど神威先生の喜ぶ顔がみたいな、だなんて思いながらじょうろを傾ける。


・・・何考えてるんだ私!
お母さんとお父さんが言ってたじゃないか!
恋愛は二十歳越えるまで必要ないって!

しかも相手は先生!!!



『う・・・うあああ』



真っ赤になった顔を冷まそうと手であおいでみる。

・・・やっぱりダメ。


よし!気をしっかりもつため、教室にある科学者の研究レポートを読もう!あれはとても勉強になるし!


すくっと立ち上がり、走って教室へ向かう。廊下を光の速さで走り去ろうとしたとき、廊下の先で声がした。



「せんせー」

「なに?」


あ!あれは神威先生・・・と、知らない女生徒の群れだった。

「ここの問題教えてーっ!」


「知らないよ、敬語を使いな」


「もうっ、先生ったらさあ!」


「うるさいな、殺しちゃうぞ」


女生徒たちはキャー!と歓声をあげた。
そしてその女生徒と話している神威先生を見て足が止まった。




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