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□拍手お礼文
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「・・・・・・・。」
超怖い。まじで。
だって超目つき悪ぃんだもん。その目でめっちゃ睨んでくんだもん。超怖え!
そいつは、俺の隣の席の女だった。
金色の長い髪。
前髪はヘアバンドでがっしり後ろに固定されている。
化粧は見たところしていない。
ここまで言えば、ただ髪の毛を染めている可憐な女子に思えるだろう。
だが、目つきと性格が問題なのだ。
「じゃあこの問題を、上村。」
「え・・・・分かりません。」
「えぇ、困ったなぁ。じゃあ・・・・・・・、」
「・・・・・あ?何見てんだおい。」
「ひっ、え、ええじゃあ次は小川!」
怖えええええ
超怖ええええええええええ
だってミッチー先生怯えちゃってるもの!あ、ミッチー先生泣きそうだよ!
まあ泣くかもしれない。
ミッチー先生は新任だし、何よりこいつの目つきは怖い。俺もびびる。
「・・・おい、お前な、ミッチー先生泣きかせんなよ!なんで問題当てられただけでそんなキレてんだよ!」
「・・・・問題?知らねえよだったらガンくれてねえでさっさと言やぁいいだろうが。」
怖えええええ
超怖ええええええええええ
誰もお前にガンくれたりしねえよ!だってお前怖いもの!ミッチー先生はお前にガンくれるほどの勇者じゃないもの!
不良といえば不良なのかもしれない。
だけど、こいつが喧嘩をしているところなんて見たことないし、噂もない。
もしかしたら、不良じゃないかも、?
「・・・・・ん、なんだそれ。」
「あ?見てわかんねえのか筆箱だ。」
怖えええええ
超怖ええええええええええ
だってこいつの筆箱「喧嘩上等」って赤字でプリントしてあるんだもの!やっぱ不良だよこいつ!
「・・・お前さ、もっと可愛い筆箱使えば?」
「お前に言われる筋合いはねえよ。」
「い、いやそうだけどさ・・・・、折角可愛い顔してんだから、もっと女らしくすりゃいいのによ。」
「・・・・・・・・・・・は?」
「いや、だから、・・・・・え?」
怖えええええ
超怖ええええええええええ
なんか急に俯いた!顔に影できて表情よく分かんないけど影すら怖えよ!
「・・・お、お前な、・・・そういうこと、・・・あのなぁ!」
勢い良く上げた顔はほのかに赤く火照っている。
え、なにこれきゅんときた。
喧嘩上等 title by Aコース