銀魂短編物語

□愛と憎しみ
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何で…何でこんなに憎いのに
あんたを愛しちまったんだ
土方さん…好きでさァ。

土「オイ…オイ!起きろ総悟…」


沖「誰ですかィ?俺の名を呼ぶ奴ァ…。真選組副長沖田総悟と呼べ土方コノヤロー」

そぅ呟いた沖田はアイマスクをつけたまま布団の中に潜りんだ

土「てめー明らかに俺の名前言っただろ。つか誰が副長だコラ」

沖「俺でさァ」

沖田は一秒もたたずに即答した

土「てめぇ切られてぇのか?」

土方は下目線で刀を少し抜いた。
だが沖田に反応はなくアイマスクをはずそうとはしなかった
土「…オイ、総悟。なんかあったのか?」


沖田はその問いに少しピクッと反応した
だが沖田は布団からは出ようとしず
ただ暗闇に目を向けていた


土「いや…なんつぅかお前らしくねぇよな?」



少しテレたように顔をポリポリかき目のやり場に戸惑う

布団の中では沖田アイマスクを外しうっすらと見える布団のシワを見つめて心の中で呟く



期待なんてしたって無駄なんでィ

土方が好きなのは…



俺じゃねぇんでィ…
目をぐっと閉じ浮かんだのは土方とミツバだった


土「オイ。聞いてんのか?悩みがあんなら言えよ。俺等一応真選組の仲間だろ」


沖「…仲間以上にはなれないんですかィ?」


布団の中で小さく呟いた土方はそれを聞き逃さずとらえた


土「はっ?」


土方の質問ぜめにイラついた沖田は布団をはらい土方の顔に手を伸ばす






沖「…もぅいい
我慢すんのは疲れやした」



そぅ言った瞬間沖田は土方の唇に唇を重ねた


もう不自由は辛いんでィ
一度でいい…一度でいいから自由にさせてくだせェ…


…ガリリッ

土「ぃってぇ」

沖田に噛まれた土方の唇からは血が出ていた


沖「土方サン…好きでした
だけどもぅ終わりにしやす」

沖田は壁にもたれてうっすら涙を浮かべた


土「…沖「もぅ…!スッキリしやした!!」


俺がつけたあんたの傷。
それには
愛情があって…









憎しみがある


これで十分でさァ…

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