洸賢の部屋

□悩みのち…
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例えばそれは蕾のような




「はぁ…」

賢吾は朝からこんな調子で溜め息ばかりついていた
1人屋上に風を感じ目を閉じる
何故悩むのか、多分それは本人が一番分かってる

幾ら馬鹿でもそれくらいは自覚するのだ

思うのは、年上の黒髪の…


「洸兄…」

ボソリと小さくその名を呼ぶ、昶にも綾にも一応打ち明けた
かなり相談にものってもらった
でも、悩みは尽きぬものである。想えば想う程溜め息が出る

「帰ろ…」

立ち上がりその場を離れて下に降りる
放課後の少し曇天な空を見上げて、考えながら歩けばふと立止まる




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