洸賢の部屋

□待ってろ
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寒い、まだ春にもなってない季節に風が冷たくて、思わず身震いしてしまう
何をするでもないし、約束とかしてなくて、でも洸兄に会いたかったから、家に来てしまった

でも、ドアには鍵が掛かっていて、留守だった
どうしようか…お仕事かな……
携帯を取り出しかけようか迷う
もし忙しかったら……

暫く携帯と睨めっこしていたらいい加減手がかじかんできた

声……聞きたい……

手は、無意識にボタンを押していた
コールが鳴る、あぁどうしよう…切れない…

「もしもし、ケン?」

「っ!!ぁ…」

出てくれた、聞きたかった声…
思わず声が出なくて焦る

「どした?」

「や…ごめんねいきなり、洸兄仕事?」

「うん、今終わったけどね…それより…」

今どこ?

そう言われて、目をパチクリさせた


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