永遠の花〈運命後長編〉

□永遠の花 7
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ケンに連れられてこの場所に来て数日たったある日、ケンに問いかけられた。


「お前…目が死んでるな。まぁここにいる奴は皆そんなもんかもしれんが…」

「…あんたは…何でこんな事をしてるんだ?」

ここ数日の間でも何人か自分の様にケンに連れられて来る人が何人かいた。
憎しみのこもった目を持つ人、話しかけられた事で泣きじゃくる人、自分の様に生気のない人。


「…皆生きてる意味も支えもない、俺もな…娘がいたんだ。俺の家族はあの子だけだった…だけど死んだ…前の戦争での話だ。それでも何とか生きて来たんだが…また戦争だ…許せなくてな、戦争が…それを巻き起こす政治家がな…」


ポツリポツリと話すその目には静かな怒りが滲んでいる様に見えた。

「俺はナチュラルもコーディネーターも同じ人だと思ってる…でもな…あいつらは違う…同じ血の通った人間じゃない…」

そう言ったけんの瞳には静かな怒りが宿っていた。

ケンの言葉はすんなり胸に落ちてきて溶け込んだ…

自分の中に燻っていた怒りや憎しみがじんわりと広がる。


「…俺はなぁ、わからせてやりたいんだ…自分の立場と欲望のみでどれ程の罪を犯したのかを…そんな事をした所で意味はないんだろうけどな…」

そう言って悲しい顔で笑うケンにやっと自分の名前を告げた。


「ツバサだ。俺は、ツバサ・オダ。」




そうして俺は…新しい世界に立った…




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