永遠の花〈運命後長編〉
□永遠の花 6
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出会ってから数年たち親友とも呼べる様になった存在に視線を向けられ落ち着かない状態で向かい合う。
何か言いたい事があるのだろう。
澄んだ瞳を直視出来ず誤魔化す様に外を眺めていた。
「カガリさん、あなたは今、幸せですか?
今を守って生きたいと思っていますか?」
ラクスの問いに胸に重い物を感じた。
「幸せだ、今はまだ揺るがない世界ではないけど…私はこの世界の為に、オーブの為に生きていかなければと思ってるよ…」
極力冷静に答えた、目を反らしたい衝動にかられたが、まっすぐ澄んだ瞳を見て答えた。
「…カガリさん…生きなければ、では駄目なのですよ?
あなた自信が幸せにならなければ…そうでなければ確実に悲しむ人がいる事をわかっていらっしゃいますか?」
ラクスにはカガリの言葉が生きて行くのが辛いのだと…
訴えかけている様に聞こえた。
ラクスの問い掛けだったからこそ「生きたい」ではなく「生きなければ」と答えてしまったのだろう。
「あなたは確かに愛されているのですよ?」
解っている自分を愛してくれている人がいる事は…
目の前の愛らしい女性も、たった一人の弟も、子供の頃から母、兄の様にそばに居てくれる人達も。
翡翠の瞳の彼も以前の様な想いとは違っても大切に思ってくれているだろうという事も。
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