永遠の花〈運命後長編〉
□永遠の花 7
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ザザッ…ザザッ…
数秒のノイズが走った後、通信が入る。
「ツバサ、いつでもいけるな?」
ザフトの回線に無理矢理入り込んできた声にさも当然の様に答える。
「ああ、いつでも…そっちは?」
「計画通りだ。15分後には宴の始まりだ…合図が来たら始めろ」
「了解…」
1度めの戦争で唯一の親友が死んだ。
大切だった。
家族がいたら、兄弟がいたらきっとこんな感じなのだろうと…くすぐったくて、涙がでた。
だけど戦争がおきて呆気なく死んでしまった。
だけど俺にはまだ守るべき愛しい人がいた。
たった一人の存在、大切に大切にしてたのに…
俺の…唯一つの生きる理由だったのに。
その存在さえも2度目の戦争で喪った。
人間は皆バカだ。
ナチュラルもコーディネーターも。
あんな思いをして、やっと手に入れた平和を…また壊した。
もう誰もいない…俺はあの二人がいなきゃ生きて行けない。
一人でなんて生きて行けない。
だったら壊してしまえばいい。
二人のいない世界なんて…俺にはなんの意味もない…
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