短編
□オカンみたいだね
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「ねぇ仁王先輩、
お母さんみたいになるにはどうしたらいいですかねぇ」
先輩は呆れた様にこっちをみた。
「何じゃ、いきなり」
「だって、母親って何かカッコいいじゃないですか」
「何で俺に聞く」
「だって先輩はいろんな人に化けてるでしょ?」
「化けてるんじゃなか。変装じゃ、へ・ん・そ・う」
わざわざ区切らなくても分かりますよぅ・・。
「それに、オカンみたいなヤツなら他におるじゃろ」
「えっ、誰ですか!?」
「プリッ」
そう言った仁王先輩は、テニスコートの方をチラリと見た。
そこにいたのは柳生先輩と切原で、どうやら切原が柳生先輩にお説教されているみたいだ。
あぁ、確かにあれは・・・
「オカンみたいじゃろ?」
「ですね」