Dream

□リンゴ飴
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どんと響く太鼓の音。
子供たちの笑い声。

夏の風物詩と言えば…




「あれ食べたい!」



「名無しさん、食べ過ぎです…」




そうです!夏祭り!
と言うことで名無しさんと浴衣を着てお祭りにやって来ました。

名無しさんはさっきから食べてばかりで…
焼きそばにトウモロコシ、かき氷にそれから…とにかく、片っ端から食べてます。




「名無しさん、それはいったい?」



「んー?これはね、リンゴ飴」




甘い、おいしい、と言いながら食べる名無しさん。

本当においしそうに食べるんですよ。
ですけど…その食べる姿が、何というかその…



色っぽいんです!



先ほどから周りの男性の視線が絶えなくて…というか、視線はずっとスゴかったんですけどね!!

拙者の名無しさんをじろじろと…
名無しさんは視線に気づいていませんし…



「あの子、すげー可愛くね?」



「あ、俺も思った!」



「てか、隣のやつ彼氏かな?」



「いやー、弟でしょ」




周りは拙者のこと弟だと思っていますし…。

こうなったら拙者だって考えがあります。




「名無しさん、それ少しください」



「いーよ、はい」




すっとリンゴ飴を差し出した名無しさん。
けどリンゴ飴は無視です。

名無しさんを抱き寄せて唇をペロッと舐めあげる。




「ちょ!ちょっ、バジル?え?おい、こらテメェ」



「甘いですね」




拙者だって男です。
これくらい…許されますよね?



リンゴ飴
(なに考えてんのっ!?)
(えへっ)
(君たち…公共の場でなにしてんの?)
(ほら!いや、雲雀さんこれはバジルが!)
(えへっ)
(もー!バジルのバカ!)
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