Book 大好きな君へ
□love song...[
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「もうやだぁ…」
暗がりの中歩き続けて数分。この数分でどれだけ怖い思いをしたか…
-ぎゃー!火の玉ぁぁ!!………あれ?これ提灯…って、京子とハル!-
とか
-うっぎゃぁ!や、ちょっこないでー!って………ツナ!それに山本!…ちっ…だめツナのくせに…
名無しさんさんっ!?-
とか
もう心臓もたないよ…本気で無理…
呪われたらどうしてくれんだ…まったく。
「うん。もう無理ー!」
なんて叫んでみたけどどうしようもないのは分かってる。
「終わらせたい…昼間が懐かしい…」
ゆっくりと道を進んで行ってるせいなのか、かなりの距離を歩いた気がする。
でも、もうすぐ出口のはず。
早く帰りたい!
もうすぐで出口。
そうわかると気持ちは少しだけ落ち着いてきて。
(もう少し…もう少し…)
…そう言えば、何か忘れてる気がする。
でも今は出口。
安堵感と恐怖感から自然と速くなる足取り。