Book 大好きな君へ

□love song...]
1ページ/3ページ


俺は、何をしてるんだろう。
あいつを見たとき、体の血の気が引いた。
…俺は、自惚れていた、だけなのか?



−「委員長」−



あいつの声が、笑顔が、俺の頭を支配する。



「クッソ…!」



やり場のないこの思い。
どうして俺はあの時、何も出来なかったのだろう。



「名無しさん、」



つぶやいた言葉は、タバコの煙と共に空に消えていく。



(そもそも俺は、)



そもそも俺は、気持ちをただ伝えただけだった。

あの言葉は、伝わったのか?



「なにひとつ、できてねぇな」



俺は、優越感に浸ってただけだ。
今まで、欲しいものは全部手に入れてきた。力ずくでも。
だから、俺は簡単に落とせると思った。



初めて本気で、恋をしたのに。



(一人で突っ走ってた自分がバカみてぇ…)
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ