Dream
□仕事と君
1ページ/1ページ
カリカリ−
デスクに向かう僕。本来なら白蘭さんがこなす仕事を僕がしている。
仕事しないで、なにしてるんだ。
「正ちゃーん…」
仕事中だからか遠慮がちに部屋に入ってくる名無しさん。
「うん…どうしたの?」
書類にペンを走らせたまま、振り返りもしないで話す僕。
「まだ、仕事終わらない?」
本当は、君と話したいよ。
「うん。また後でね」
でも、一度仕事を止めたらずっと名無しさんといたくなるから。
「…」
諦めたかな…?
と、思ったら背中に重みを感じた。首に回される君の細い腕。鼻をくすぐる君の香り。
「正ちゃん…」
耳元で聞こえる、君のかすれた声。
ああ、また君は、僕を狂わせる。
仕事と君
(正ちゃんちゃんと仕事しなきゃだめだよー)(白蘭さんに言われたくありませんっ!)