Dream

□愛が送られました
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「じゃあ、誰?」




差出人不明。たぶん誕生日プレゼントだと思うが、差出人が分からないプレゼントはちょっと、いやかなり怖い。
うーんと頭を悩ませてると携帯の着信音が鳴り出した。
ディスプレイには、今一番声を聞きたい人の文字。急いで通話ボタンを押す私。




「もっ、もしもし!」


「名無しさんー元気そうだな」


「元気そうだなって…一言目がそれ?今日何の日?」


「あぁ、今のは冗談だよ。冗談。で、届いたか?」


「もしかして…ディーノなの?バラの花束…」


「あれ?分かんなかったか?」


「だって差出人不明…」


「あれ?いや、それは…」




あたふたと言い訳を話し始めるディーノ。たぶんロマーリオさんが近くにいなかったのだろう。
こんな彼さえも愛おしいと思ってしまう私は…重症?




「ふふっ…ありがとね、ディーノ」


「いや、誕生日おめでとう…名無しさん」




なんだか照れくさくてクスクスと電話口で笑い合う私とディーノ。
バラの花束を手に取り月明かりに照らすと中からゴソッと妙な音が聞こえた。




「んー?ディーノ、中に何か入れた?」


「あれ?気づかなかったか?」




棘に気をつけながら花束に手を入れる。何か堅い小さい箱のようなものが手に触れたのでそれを取り出してみる。




「これって…」


「そっちがホントのプレゼントだぜ?びっくりしたか?」




箱を開けると中には指輪が入っていた。指輪の内側には"Ti Amo"の文字。
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