Dream

□ヒーター争奪戦
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真冬の黒曜ランド。
まあここは見た目通り中もおんぼろ。冬を越すのにも夏を越すのにも適してるわけがない。
もちろん、エアコンなんかついていない。

けど、最近我が家に頼もしい味方が来た。




「あったかーい。あー…幸せー」


「もっと暖かくなるように、僕が隣で寄り添」


「やだ無理キモイ」




ついこの間骸がヒーターを買ってきてくれたのだ。
感謝してるけど、寄り添うとか有り得ない。けど本当にあったかい。
グズグズ泣いてる骸をよそにヒーターの前で1人図々しく座る私。




「あー…あったかい…眠くなってきたー…」




でもこんな幸せな時間をぶち壊しにあいつがやってきた。




「名無しさん!どけ!」


「うぎゃ!……いったー。何すんの!馬鹿犬!」


「うっせーびょん!」




勢いよく私にタックルしてそのままヒーターの前に座り込む犬。
千種と買い物に出かけて今帰ってきたみたい。
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