Story

□桜
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川沿いの道をチャリで爆走。
この春、わたしは受験生になりました。
うがーッッ









こんなにいい天気なのに!
こんなに気持ちいい風が吹いているのに!
こんなに桜は咲き誇っているのに!

塾への道、桜並木の下を疾走中。
遊びたいよーっ
『受験生になったんだから』
とか言われてもさー
まだ一年あるよ!

心のなかで叫びながら、たちのりでスピードをあげまくって。
慣性の法則にまかせて漕ぐのをやめる。




ふあっ


瞬間、鼻孔に微かな、桜の香りが広がった。

並木を抜けたところまで来て、チャリをとめる。
振り返って、桜の木を仰いだら、
なんだか、応援されてるような気がした。









end.

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