Story

□君に贈る
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大好きな人に、贈るものだから。


どんなものなら喜んでくれるかな、とか
何が好きだっけ、とか
欲しがってたものはあったっけ、とか

考えれば考えるほどドツボにはまって


どうしよう、決まらない。





君に贈る。





あれがいいかな
それもいいかも
これだってありだよね…

考えても考えても決まらない。

もっといいものがあるような気がして
同じ場所をさっきからずっとぐるぐるしてる。


たしかに本人に聞くのが一番早いけど
びっくりしてほしいって思ったのと
自分で選んだものをあげたい、そう思ったから。

それで喜ぶものをあげられなかったらどうしようもないのだけど。

でも、大好きな人の嬉しそうな顔を思い浮かべて選ぶのとか
どれなら一番喜んでくれるかなって考えてると、楽しくなってくるんだ。


考えて考えて、贈るものを選んだ。

喜んでもらえるかな、…不安はある。
でも、きっと喜んでくれる。
そう信じて、今日は帰ることにしよう。



君に贈る
必死に選んだプレゼントと
たくさんの想い。

きっと、喜んでくれるはず。










end.






「はい、これ!」
「ありがとーっ!開けていい?」
「いいよっ」
「わぁ…!」
「…どう?」
「すっごい嬉しい!!本当ありがとう!」

(それこそ、こっちがお礼言いたくなるくらいの、嬉しそうな顔。)





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