Story
□薔薇百本の、花束とか。
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えーと。
これ、どうしようか。
薔薇百本の、花束とか。
えーと、何だろう。
こいつ、馬鹿なの?
え、誕生日プレゼント、薔薇の花束?
しかも、赤薔薇100本だって。
…高ぇよッッ!!
うん、薔薇ってさ、すごい値段張るよね。
いや、知ってたんですよ、バイト。
君が必死で、このためにお金貯めてるの。
だけどさ、きっと、アクセサリーとかだと思ってたんですよ。
まさか花束とは。
いつの時代?
これって、ギャグなのかなぁ。
でもさ、なんか煌めいた笑顔でこっち見てるんですよ。
「…喜んでもらえた?」
あぁ、嬉しそうな笑顔で聞かないでよ。
わかってよ。
こんな古くさいの。
花瓶とかどうしたら良いかわかんないのに。
頬緩んでんのなんて、自分でも気づいてるんだから。
end.