捧げ文
□何で俺じゃ
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俺はお前が好きだ。
でもお前は俺じゃない奴を好きなんだ。
「やめてくれよ近藤さん、いつまでも子供じゃねぇんだから」
「とは言ってもなぁ、トシ…」
いつも俺がみるお前はこいつかドSの王子と
たまにジミーくん。
でもそんな中でも
お前はこいつのことが特別なんだろ?
それがわかっていても俺はお前が好きなんだ。
「…やめてくれよ近藤さん、そんなに心配するほど俺ぁ弱くねぇよ」
「…トシ、…ん?お、万事屋じゃねぇか!」
「……」
ほら。
俺を見ようともしねぇ。
おまけに仏頂面で、こんな嫌われてたかねぇ俺は。
「…真撰組の局長とその二番手の方達は昼間から団子屋でデートですかぁ?税金ドロボーにも程があんだろコレ」
「はっはは!デートなんて、俺はデートならお妙さんとしたい…、いや!トシともデートみたいで楽しいけどよぉ!」
「うるせぇよ近藤さん…」
何その顔。
否定とか嫌悪とかねぇのかよ。
自分で言っておいて傷ついてるとか馬鹿か俺。
「…それじゃ、デート中悪かったな」
「何だ万事屋もう行くのか?」
「俺はてめぇらより早く此処にいたんだよゴリラ」
「え、ゴリラって俺のこと?違うよね?違うって言ってくれトシ!」
「………」
俺は一瞬土方を見てからそのまま二人に背を向ける。
俺がどう足掻こうと
こいつと土方、俺とお前は一緒に居る時間が違いすぎるし
むしろこうやって二人の時は俺は邪魔な存在なんだろ。
わかってる、
わかってるんだ俺は。