捧げ文

□目の前にいるのは
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これは何かの間違えだと思うしかなかった。

夢か

現実か

それとも俺への神からの罰か。

いやきっと神様はドヤ顔で感謝しろやと言ってくるだろう。

でもこの展開は

「地獄だな…」







まず状況を整理しよう。
俺が屯所で朝目を覚ました。

そこまではいい。

ただ俺一人でも狭い布団に見知った
屯所にはいないであろう人物が潜り込んでいた。

それは紛れもなく

俺が今一番近くにいたら厄介な野郎で。

何故かというと

俺はこいつに惚れてるからだ。

だから神様的には喜べ的なシチュエーションだろうが、
その想いを隠してる俺にとっては地獄なんだ。

にしても

こいつはいつ寝床に入ってきたんだ。

俺は昨日は普通に書類を片付けて
風呂に入って、タバコ吸って寝た。

それに別に屯所の奴らが万事屋の旦那が来ますからとかいうことも

誰も一言も言わなかった。
結局こいつがいる理由がわからず
起こさないようにここから出て

あいつらに理由知ってるやついないか聞かなければと
俺は身を起こそうとした。


意外に万事屋がガッシリと布団ごと俺を掴んでいて なかなか身を起こすことができず

下手に動けば万事屋が起きそうで俺は結局動けずに
そいつの顔を眺めていた。
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