捧げ文

□目の前にいるのは
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「おーでけぇ食堂だな」

「あ、旦那!」

食堂に行くと山崎達がすでに飯を食っていて。

「昨日結局どこに寝たんですか、皆探してたんですよー」

「あ?どこにって…」

「や、や山崎ぃいい!」

「は、はいぃいい?!」

「ちょ、お前あれだ、ほらいつもの買ってこい」

「へ?でも、」

「でもだぁ?」

「ひぃいいい!はいぃい!」

危ない。
何を言おうとしたんだこいつは。

俺が妙に意識しすぎかもしないが
やはりここは慎重にいっていたがいい気がする。

「よ、万事屋お前、」

「ねぇ、土方くん」

「あ、?」

「いつものってあいつに言って伝わるわけ?」

「…あ、あぁいつもあいつか他の奴らが買ってくるからな」

「今みたいに怒鳴って買ってくる感じ?」

「はぁ?いや、いつもは結構自主的だったりするが…」

「ふーん…」

何が言いたいんだこいつは。
俺がまずいことでも言ったか。

まさかそうやって部下をパシラせる俺に
幻滅したとか…。

いやいやないない。

ない…のか。

それか話の最中に割って入ったから
ムカついたとか。

どちらにしろこいつの気に食わないことしか
俺はしていないんじゃないかと。

考えれば考えるほど
俺は悪い方向にしか考えられず。

山崎が飯を持ってくる頃には
俺の気分は最悪だった。
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