*バトン部屋*

□キャスト変換
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☆☆の部分を自分のすきなキャストに置き換えて答えて下さい。
回す時は☆☆の部分を指定しなくてもOKです。
※質問に対して、その時のキモチを答えて下さいませ!

指定⇒ゼオン

ちょっとゼ清でやらせて頂こうかと(*´ω`*)
中ゼ清で学生パラレル。生徒会長ゼオン×副会長麿で(某素敵サイト様の設定に萌えたので)

無駄に長くなったのでページ分けます。


1、朝起きたら「ゼオン」から出かけよう、とモーニングコール。

携帯の鳴る音に緩く目を開けた瞬間、眠りを妨げた原因である着信音がぷつりと途絶えた。
(…何の嫌がらせだよ…)
ごしごしと目を擦って携帯を開くと、計ったようなタイミングで再び着信音が鳴った。
画面には、大きく『ゼオン』と表示されていて。

「もしも」
『いつまで寝てるんだこの愚図』
「…休みの日にまでお前の都合に合わせる義理はないと思うんだが」
『っは、下らん。貴様仮にも副会長のつもりなら、会長様の全てをサポートしてみせるくらいの度量を見せろ』
「ふざけんなッ!!俺が志願したわけじゃないだろうがッ!!あれはお前が強引に」
『一時間後に駅前だ。一秒でも遅れたら月曜に地獄を見せるから、覚悟しとけよ』
「待っ…」

制止の声は届かず、一方的に切られた電話は既に何の音も立てやしない。

「…ぁんの…クソヤローーーッ!!!」

投げ捨てた携帯にカーテンの隙間から漏れる朝日がきらりと反射した。
――どうやら今日も、快晴らしい。


2、待ち合わせ場所に行くと「ゼオン」がすぐ手を引いて歩き出す。 

「遅いぞ、清麿。俺より先に来て待っとくのが貴様の役目だろう」

しれっと理不尽極まりない事を言うゼオンに手を引かれながら、半ば引き摺られるような形で歩く。
そうしないと、俺が文句を言うだけ言って帰ると分かっているからなのかもしれない。

「アホかッ!!!家から駅まで何分かかると思ってんだッ!?間に合っただけでも表彰もんだぞッ!!」
「…相変わらず朝っぱらから喧しいな、朝の静けさを楽しむ余裕を養え」
「テメェさえいなきゃ楽しんでんだよッ!!つか離せッ!!」
「嘘は良くないぞ、清麿?放っておけばどうせ昼までダラダラと寝てるんだろうが」
「休みの日にダラダラして何が悪いんだよッ!!!いいから離せって!!」
「そんな事だから貴様は愚か者だと言ってるんだ。この俺が有意義な休日にしてやるから、感謝は今度身体で返せよ」
「人の話聞けよッ!!!!」


3、映画を見ようとして上演前の予告で流れたホラー映画に一瞬びくっとした貴方の手を無言で握る「ゼオン」。

「…なぁ」
「何だ?ポップコーンでも欲しいのか?」
「アホ、むッ!!」

音も無く口を塞がれて、そういえば騒いでいい場所じゃなかった事を思い出す。

「阿呆は貴様だ。イイ年して騒ぐな、みっともない」

大袈裟に溜息を吐くゼオンをキツく睨み付けるが、言われた事は逆らい様の無い事実だ。
いきなり朝っぱらから叩き起こされて、何の説明も無く映画館に連れてこられて。更には小馬鹿にしたようにポップコーンなんてどうでもイイ話をされて怒りが頂点に達したとしても、映画館で大声を出して、その他大勢に迷惑をかけていい理由にはならない。
例え全ての元凶に蔑みの目で見られようが、本人が全く悪びれてなかろうが、怒ったら負けだ。
熱くなったら、負けなんだ。
口を塞いでいた手を無言で振り払うと、椅子に深く腰掛け、画面に見入る。
お決まりの、近日公開予定の映画の宣伝を何気なく見ていた、その時。
画面いっぱいに、作り物だとはとても思えないような土色の顔に血だらけの女が現れた。

「ッ…!!」

周囲から『キャー』なんて可愛らしい声が幾つも上がる中、何とか声を殺す事に成功した清麿は、ホッと安堵の吐息を漏らす。
が、次の瞬間。

「…ほぅ、意外な弱点だな?」

そっと重ねられた手に抗議しようと顔を向けると、そこには至極愉しそうに口角を吊り上げるゼオンの姿が。

「…べ、別にッ…ちょっとビックリしただけで、苦手なわけじゃ…」
「……文化祭、俺様が芸術的なお化け屋敷を作ってやるから、覚悟しとけよ?」

意地悪を言う時のゼオンの瞳は、普段の数倍の輝きを見せる。
(…んっとに、性格悪いんだからなー…)
――それなのに、握ってくれる手が暖かいせいだろうか。
段々と頬に熱が溜まるのを感じていると、ゼオンが更に笑みを深くして、『一緒に回ろうな』なんて耳元で甘く囁いてくるから。
悔しいけど、ただ俯く事しか出来なくなった。

  
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