紅の兎と白い子犬

□ヤキモチ
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 一緒に任務に出るのは久しぶりのことだった
それなのに…

『そこの可愛いお姉さん、ちょっとお話いい?』

聞き込み調査だと言って街にでてきたものの
ラビが声をかけるのは、可愛らしい女性ばかり

『ラビ…調査とナンパば別ですよ…?』

アレンが横目で睨み付けると、ラビは悪びれもせずに
いつもの笑顔で微笑んだ

『これも調査だって、人聞きの悪ぃこと言うなよアレンっ…あ、そこのお姉さん!』

『…はぁ』

思わず深いため息
奇怪現象を突き止めたいのか、女性の今日の予定を聞きたいのか
これではさっぱりわからない
初めのうちは我慢していたが、いよいよアレンにも限界が訪れる

『僕は向こうで聞き込みしますから、ラビはずっとそうしててくださいっ!』

そういうと、アレンは地面に足跡を刻みつけるかのようにして
ラビに背を向け歩いていった

『あっちゃぁ〜…』

アレンの後ろ姿を見送りながら、ラビは軽く頭を掻いた

『ちょっとやりすぎちまったかな…こりゃ…』

その後ラビがぱったりと、女性に声をかけなくなったことなど
離れてしまったアレンは知るよしもなかった
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