紅の兎と白い子犬

□ヤキモチ(続き)
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 調査を後回しにすることを決め、ベッドにアレンを見つめる

頬にかかる白銀の髪をサラリとなでると
アレンはくすぐったそうに目を細めた
その仕草の一つ一つが愛らしい

「可愛いさ…」

素直にそう思う、けれどアレンは唇を尖らせた

「それ…あんまり嬉しくないんですけど…」

女の子のように華奢な身体、愛らしい容姿
どうやらアレンはそれにコンプレックスを持っているようだった
拗ねてそっぽを向いてしまうそんな仕草すら
愛しくてたまらず、笑い出してしまいそうな口元を
ラビは慌てて右手で抑えた

「アレン…そんな方向いてっと…」

無防備になった首筋に、音を立て口付ける
アレンの身体が小さく震えた

「ラ、ラビ!そんなとこにつけたら…!」

「へへ…隙ありっ」

いたずらっ子のように笑った笑顔は
朝日を浴びて、アレンの瞳には眩しすぎた
なんだか悔しくなって、ゴロンと抱きつき返すようにして
ラビの上にのしかかるような体勢をとった

「お返し…」

そう言うと、アレンはラビの逞しい首筋に口付ける

「あっ!アレン!お前団服で隠せるけど、俺そんな位置バレバレさ!」

「僕だってこんな位置無理がありますよ!先にしたのはラビですからね!」

「こんにゃろ…お返しさっ!」

今度はラビがアレンに覆いかぶさる

「ちょ、ちょっとラビ…!」

首筋に…胸元に…優しく唇を這わせては、時折キツく吸い上げる

「あっ…ん…ラビ…ずるいですよ…そんなに…」

次第に身体が熱くなっていく、子供のようなじゃれあいは
徐々にその行為へと流れていく

胸の突起を吸い上げれば、アレンの身体は小さく跳ねる
とっさに口を押さえたアレンの手を、ラビが握り締めた

「なんで抑えちゃうんさ…声、聞かせて…?」

「は…恥ずかしい…」

悔しそうに顔をそらしながらも、ラビの手を振り払おうとはしない
そんな様子に、ラビはクスリと笑い、再び胸元に唇を寄せる
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