◇幾何学◇
□幼かった日
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神田に連れてこられた場所にいた人物を見て、2人の目が点になった。
「…な、な、何で..何でリーバー先生が!?」
「だって、此処俺の家だから。」
「ユ、ユウ!お前...リーバーとグルだったんか!?」
ラビ達の勢いに押されそうな神田を見て、リーバーは言った。
「……とりあえず、入れ。」
リーバーの正面にラビ、その隣りにアレンという形で座る。
「…おいユウ、早く座れ。」
「俺、さっき説教受けたじゃん..。」
「終わってねーぞ、まだ全然。それに、お前が連れてきただろ、この2人。」
「リーバーが連れてこいって言ったんじゃんかー..」
諦めたのか、静かに神田はリーバーの隣りに座った。
「じゃ、まず...「あ、あのー..!!」
「2人って、どんな関係なんさ??」
「…ユウ、話してねーのか?」
「俺に、そんな事ができると思ってんの..」
「あー、つまりだな...俺は、ユウの事をユウが生まれた頃から知ってるんだ。」
「は?!俺、んな事知らねーよ!!」
「………。俺は、ユウが住んでた所の近所に住んでて、人当たり良かったから、よくユウの親からユウの世話を頼まれてたんだ。で、その結果か知らねーが、ユウはユウの親より俺になついちまっ「なついてねえ。」
「お前は少し黙ってろ。」
「………はい..」
「それでユウは家出してきた時とか、嫌な事があった時とかに俺の所に逃げ込んでくるようになったんだ。勿論、今もな。」
「…じゃあユウは今、此処に住んでんの?」
「そう..なるだろうな。ユウは、俺にとって可愛い弟みたいな存在だから。」
「…そうだったんですか...」
「……あー、もうその話はいいだろっ!いい加減、本題入れ。」
神田がヤケになりながら叫ぶ。
「?本題って??」
「…そうだ、ユウの言う通りだ。今から、俺はただの高校の教師になる。アレンその意味が解るか?」
「………まさか、今日学校サボった事についてですか..?」
「そのまさかだ。」
「え゛い、いーだろ!
たまには息抜きぐらいしたって..」
「お前の頻度はたまにじゃない。それに、アレンを巻き込むな。」
「……ハイ。」
「…僕は、ちょっと流されましたが、一応自分で決めましたよ。」
「庇わなくていいぞ、アレン。」
「なんかリーバー、アレンに甘くない?」
「ただの猫かぶりなだけだろ、コイツ。」
「ちょっと!!酷いですよ!」
「アレンはな、たまに猫かぶる事もあるけど根は良い奴だぞ。それとラビ、いくら頭良いからって授業サボりまくってると、いい大学受かんねーぞ。」
「あ、それは大丈夫。俺は、ユウと同じ大学受けるから。」
「「は!?」」
リーバーと神田は、同時に叫んだ。