◆interest family◆

□闇の中
1ページ/2ページ


…此処は、何処さ?


暗い...

誰もいない...

寂しい...


でも、不思議と怖くない..

此処..は??


「…何処なんさ」


「……目覚めたか...」

「起きたの〜?ブックマン!?」


目を開けて最初に視界に入ってきたのは、黒い天井とアンティーク調の照明だった。体を軽く起こして声がした方を見ると、俺が寝かされていたベッドの側にルル=ベルとロードがいた。


「…ココは、ノアの..方舟なのか...?」

「そうだよ〜♪頭は、痛くない??」

「…頭?」


俺は、頭に触れる。
……コレ、は?

「…聖痕?」

「そだよぉ!今日から、僕らの家族だよ。」


か、ぞく...



俺はその言葉に、一瞬だけ戸惑いを感じた。

ー昔から何処に行っても、余所者の俺らに優しくしてくれる奴は、余程の物好き以外殆どいなかった。ましてや会った瞬間、所属した瞬間に『家族』なんて言ってくれる人なんているはずもなかった。

でも、教団と此処ではオレが其処に入った途端、快く迎え入れてくれて『家族』と言った。

………何でなんさろ...ま、どーでもいーけど。


 ―バンッ


「なあっ、新しいノアが来たって?!」

「誰、誰っっ!?ヒッ!!」


同じくアンティーク調に装飾された、黒い扉を乱暴に開けて入ってきたのは...………何て名前だっけか、確か..


「………ジャス、デビ...?」

そうだ、確かにジャスデビだ。でも、なんか変だ。
指先から足首までの体全体を覆う長い服。2人共、反対の腕全体に厚く包帯を巻いているようだ。そして、その方の目に黒い仮面をつけている。


……クロちゃんを倒す為に、同等の傷を..いや、クロちゃんの傷は殆ど治癒しかけてるから、それ以上の傷を負ったのだろう。


そんな傷を負ってもあんなにピンピンしていられるなんて...

ノアは..千年伯爵は、本当に、教団を一瞬で消せるんだ。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ