◆interest family◆
□闇の中
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…此処は、何処さ?
暗い...
誰もいない...
寂しい...
でも、不思議と怖くない..
此処..は??
「…何処なんさ」
「……目覚めたか...」
「起きたの〜?ブックマン!?」
目を開けて最初に視界に入ってきたのは、黒い天井とアンティーク調の照明だった。体を軽く起こして声がした方を見ると、俺が寝かされていたベッドの側にルル=ベルとロードがいた。
「…ココは、ノアの..方舟なのか...?」
「そうだよ〜♪頭は、痛くない??」
「…頭?」
俺は、頭に触れる。
……コレ、は?
「…聖痕?」
「そだよぉ!今日から、僕らの家族だよ。」
か、ぞく...
俺はその言葉に、一瞬だけ戸惑いを感じた。
ー昔から何処に行っても、余所者の俺らに優しくしてくれる奴は、余程の物好き以外殆どいなかった。ましてや会った瞬間、所属した瞬間に『家族』なんて言ってくれる人なんているはずもなかった。
でも、教団と此処ではオレが其処に入った途端、快く迎え入れてくれて『家族』と言った。
………何でなんさろ...ま、どーでもいーけど。
―バンッ
「なあっ、新しいノアが来たって?!」
「誰、誰っっ!?ヒッ!!」
同じくアンティーク調に装飾された、黒い扉を乱暴に開けて入ってきたのは...………何て名前だっけか、確か..
「………ジャス、デビ...?」
そうだ、確かにジャスデビだ。でも、なんか変だ。
指先から足首までの体全体を覆う長い服。2人共、反対の腕全体に厚く包帯を巻いているようだ。そして、その方の目に黒い仮面をつけている。
……クロちゃんを倒す為に、同等の傷を..いや、クロちゃんの傷は殆ど治癒しかけてるから、それ以上の傷を負ったのだろう。
そんな傷を負ってもあんなにピンピンしていられるなんて...
ノアは..千年伯爵は、本当に、教団を一瞬で消せるんだ。