◆interest family◆
□時と光
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俺は、静かに眼帯を外した。
「………。」
皆が黙る。
右目にはブックマン後継者の印が色濃く存在していた。生を受けた時から決まっていた運命。
「ジジィがいないから、もうこんなものは必要ないんさ。」
軽く茶化すようにそれを放り投げる。
ブックマンとなった今、この目を隠す必要はなくなった。
でも、ジジィ..我が師ブックマンは、人々に気味悪がれていると記録がしづらいと言って両面にメイクを施し隠していた。
俺も白い時は適当に隠すつもりだが、此処にいる時はあんまり目立たないし面倒だからそのままにしておこうと思う。
「…そうか。では行こう、瑠矩。主がお待ちだ。」
「分かったさ。」
「…あ、ちょっと待って。その格好で、千年公に会いに行くの??」
俺は、自分の格好を見る。
ノア化して黒髪になり、団服こそは着てないがあっちで来ていたこの格好では駄目だろうか...
「着替えれば?
服なら、あそこにいっぱいあるし。」
デビットが指した先には、変わった形をした扉があった。
「…うん。」
「じゃあ、僕が選んであげようか〜??」
「……それは、遠慮しとく...。」
俺は、苦笑しながらそのドアを開ける。
ーそこには本当に多様な種の服が在って、黒を基調とした服がその中でも特に多かった。
俺は、適当に軽いスーツのような服を選んで着る。
「悪くはないかな〜」
「いいんじゃねぇ?」
「ヒッ!いいと思うぜ」
「行くぞ。」
「あぁ!!」