◆interest family◆

□闇に呑まれた悪徳者
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「では、瑠矩。今は、待機していなくてはなりませン♪なので、しばらくは自由に過ごしていて良いですョ。」


「分かりました、千年公。」


俺は静かにそして単調に応えた。


「じゃあ、ルル=ベル♪瑠矩を部屋に連れて行って下さィ。」

「分かりました。行くぞ、瑠矩。」

「あ、うん...。」


……ココって、どんだけ広いんだろう。廊下の先は闇がぎっしり詰まっていて、一向に壁というモノが見えそうにない。
いや、ただ闇が詰まっているから広く見えるだけで、本当は凄く狭いのかもしれない。

それぐらい、周りが判らない。


ルル=ベルにそう言ったら『気にするな。』って言われた。

恐らく、ルル=ベル自身にもはっきりと判っていないのだろう。


更にしばらくついていくと、ルル=ベルがある扉の前に立ち止まった。

ドア自体は他となんら変わりない。ただ、俺の目線のすぐ下辺りに『Ryuk』という文字が浮かび上がるように記されていた。


「ここが、お前の部屋だ。」

「うん、ありがとうさ...。」

「……それでは。」


「あ、あのさ!ティキの部屋って...どこさ??」

ルル=ベルが去ろうとした時、オレは無意識にそう言った。

…何言った、俺は今。


「ティキの部屋は、あの一番奥だ。」

そんな質問をルル=ベルは予期していたかのように廊下の奥を指差して返した。


「わかった、ありがとう...。」


俺は嘘臭い笑みを浮かべた。
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