◆interest family◆

□摂理
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「アレン、ちょっといいか。」

少年は、もう18になっていた。顔の幼さはまだ抜け切れていないが、身体的にも精神的にもかなり成長している。

「あ、リーバー室長補佐。任務ですか?」
「そうだけど……やっぱりその呼び方慣れないな…」

「いいじゃないですか、出世ですよ。」


この前、リーバー・ウェンハムが教団本部満場一致で室長補佐に就任した。これまでは中央庁から何人か派遣されていたのだが、中央庁のキッチリ人間があんな破天荒な室長を操れるわけもなく、最終的に教団本部から選出することになったのだ。

「……でもなぁ…」

「任務って何ですか?…やっぱりまた例の…?」

「ああ…まただ。目立つから監査官と2人で行ってくれ。」


例の任務。それは最近、教団がマークしていたブローカーの周りで次々と人が跡形もなく消えているというものだ。
その後その現場に行くとブローカーの姿もいつの間にか消えていて、代わりに沢山のAKUMAがいる。
因果関係を見つけ、そのAKUMAを早急に殲滅させる事が任務内容である。


「わかりました。…行ってきます。」

「気をつけろよ。最近、AKUMAがただでさえ強く…」

「わかってますって。無理はしません。手に負えないようならちゃんと救援呼びますよ。」


リーバーが苦笑した。
相手が覚えるほど言ってもまだ心配なのだ。戦えない者が願う事は任務を遂行する事ではない。…皆が無事で帰って来る事、それだけだ。
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