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□序章〜虚
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そこは日本。300年もの間、一切他国との交流を絶ち、周りを海で囲まれ孤立している島。

そして今では、人口の9割以上はAKUMAと呼ばれる生物兵器である。
逆に言うと、人は殆どいない。
殆ど、、いない。僅かにはいる。

それは、力が弱き子供だったり、伯爵と契約して精神を売った老人だったり、AKUMAに育てられた赤ん坊だったり、食糧として扱われる若者だったりする。
伯爵はその人間達を上手く操って、憎悪の塊を生み出す。300年交流がなかった為、海の向こうに国があるなどと知る者はいない。だから、彼らにとっては生きていられるだけでもとても幸せな事なのだ。

けれども人口は遂に100人をきってしまった。AKUMAに殺されなくとも、AKUMAの骸から発せられる毒ガスに侵されただけで体の自由が利かなくなり、死に陥る。
人がいないからAKUMAが共食いをし、その結果骸が増え、毒ガスが辺りを覆い尽くす。
終わりのない悪循環。
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