*頂捧・企画*
□幸福の条件
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別に、占いとか特別好きというわけでも、信じてるわけでもない
ただ…
『今日の最下位は乙女座の貴方!何をやっても上手くいかない日。
好きな人と喧嘩しちゃうかも!?
ラッキーカラーは緑。ラッキーフードはパイナップルだよ!』
ただ、こんな時
気にしてしまう程度には好きなわけで…
―幸福の条件―
「どうかしたの、獄寺君?なんか元気ないね…」
朝、登校途中に10代目が心配そうに俺の顔を覗き込んだ
「いえ!なんでもないですよ!?ただ、今朝の占いがちょっと気になって…」
「占い?ああ、なんか獄寺君好きそうだね」
「好きというわけではないのですが…」
「でもちょっと気持ち分かるなー。ああいうのってさ、良いことは当たらない癖に、悪いことばっか当たるんだよね…」
「悪いことは……当たる?」
「まぁ、気持ちの問題なのかもしれないけど…。あ、獄寺君。校門に雲雀さんがいるよ!」
10代目の言葉に反応し、校門に目を向けると、そこには恋人である雲雀の姿
「やぁ、隼人」
「っ!」
――好きな人と喧嘩しちゃうかも!?
「隼人?どうかしたの?」
――ラッキーカラーは緑、ラッキーフードはパイナップルだよ
「っ……すみません、10代目!今日はサボります!!」
「えぇ!?獄寺君!?」
「隼人、何言って…」
俺は雲雀の言葉を最後まで聞かずに、その場を走り去った
残された綱吉は、雲雀から発せられる黒いオーラに背筋を震わせる
「隼人に何をしたんだい、沢田綱吉」
「な、なんにもしてませーん!!!」